33人の家族

 先日のチリの落盤事故。
 33人全員が無事救出されて本当に良かった。
 最初のひとりが救出された時には、ちょっと泣きました私。

 いや、何かねえ……何だろうねえ……トシなのかなぁ……自分でもよくわからんのですが、 やけに激しく自分の身に置き換えて考えてしまったのです。
 あ、自分が閉じ込められたらというのではなく、事故に遭った方々の家族の気持ち、ですね。

 私の夫や家族が落盤事故に巻き込まれたら……って。
 おかしいね、夫も家族も、誰もそんな事故に遭うような仕事をしているわけではないのに。
 でも、なぜだか、自分でも不審に思うくらい感情移入して、あれこれ想像してしまった。

 たとえば、全員無事だってことが判った時の嬉しさはひとしおだったと思うけど、 当初は救出には数ヶ月掛かると言われていたから、私なら、その間に何かあったら…… と心配になってしまうだろうな、とか。
 絶対大丈夫って信じる気持ちと、でも万が一って思いが、もう秒単位で入れ替わると思う。

 で、私にとってそういうことは結局のところ他人事なわけだから、一日中心配しているわけではないけれど、 当事者たちにとってはそれがすべてなのですよ。
 一日中。他のことを考えろって言われたって無理。家族の安否ばかりを考えてしまうと思う。
 それが何日も何週間も続くと考えただけで、私、正気を保っていられる自信がない。
 本当に大変な日々だったと思う。

 無事に、しかも予定より早く、トンネルが開通した後だって、 途中で何かあったらと気が気じゃなかったでしょう。
 地上で再会するまで、安心はできなかったと思う。

 だからね、最初のひとりが救出された時、ちょっと泣きました。安堵して。
 こういうのって変かな? 変だよね。
 まあいいや。最近ちょっと涙腺ゆるいのだ。感受性の強いお年頃(!)ってことで大目に見てくだされ。

2010.10.21